Peakers Academy Exawizards Cup -メンターインタビュー 株式会社エクサウィザーズ 吉村春菜さん

エンジニアの学生さんと触れ合うのは今回が初めてだったので、私が話すビジネスサイドの意見をどこまで受け入れてくれるんだろうかという不安がありました。実際には、興味深く私の話を聞いてくれてコンセプトづくりに反映させてくれたチームもあり、とても嬉しかったです。

上位入賞したチームは、ビジネスの経験がある人がいたのが大きかったと思います。もともと「画像×ヘルスケア」という分野に興味があったメンバーが、今回のお題と自身の興味関心をうまくマッチングさせたので、コンセプトが決まるまでが早かったですし、出てきたアイディアも面白かったです。

健保組合と組んだらいいんじゃないかとマネタイズのビジネスモデルのような点をアドバイスしたら、そこから昇華して持ってきてくれて、ビジネスとして一緒に提案にいけるくらいのものを作ってくれました。ヘルスケアでBtoBという路線で行くという点が最後まで揺れなかったのは、非常に大事なことです。自分たちのコアコンピタンス、コアバリューは何なのかをしっかり決めた上で、できることと求められることのバランスを考え、最適な落とし所を探していく。そういう実務面で私が重視していることを実践できたのが勝因だと思います。

学生さんは皆さん素直で好奇心が強く、終わった後ももっと知りたかった、もっと話したかったと言ってくれました。社会人になると自分の職能や好きな領域、得意な領域に固まりがちですが、学生だからなのか若いからなのか、とても柔軟で有望だなと感じます。

事業性を評価したり、どうやってお金を稼ぐかということを考えたり、そういうことをしないとプロダクトは世に出ないんだということは、何となくわかってもらえたようです。今回のハッカソンをきっかけに、ビジネスの観点を意識したものづくりができるエンジニアになってくれたら嬉しいです。

今後は、ビジネス側の学生とエンジニア学生とが役割分担してコラボするハッカソンをしてみたいです。私が審査員として入るのであれば、ビジネス要素にもより重きを置きたいですね。ビジネス側の学生がマネタイズモデルなどを考えている間に、エンジニア側の学生が実装するという取り組みにすれば、学生にとっては、企業での実際の仕事の進め方を体験できる良い機会になると思います。

学生の皆さん、2日間お疲れさまでした。ビジネスを考えながらプロダクトを作るのは面倒くさいと感じた人もいると思います。でも、世の中で使われるプロダクトになるためにはとても重要なことなんだということを、今回のハッカソンで気づいてくれたら嬉しいです。

【インタビュアー:秦れもん ライター:樫永真紀】

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