Peakers Academy優秀賞 樋口 心さん – 筑波大学大学院 システム情報工学研究科知能機能システム専攻

2019年5月下旬。Gunosyにてデータ分析ハッカソンが行われた。数十のウェブメディアおよび数万の記事データを与えられ、どの記事がどのメディアに掲載されているものかを機械学習によって推測し、その精度を競う。データ分析スキルだけではなく、自然言語処理の経験なども活かせる内容だ。ハッカソンは丸2日に渡って行われ、Gunosyのデータサイエンティスト数名が技術メンターとして学生のフォローを行なった。

高い精度を実現し、見事優秀賞を獲得したのが筑波大学大学院 システム情報工学研究科知能機能システム専攻の樋口心さんだ。普段は大学で、外科手術の際のX線の2D画像を3Dに復元する技術を研究、開発しているという。医療画像研究畑の樋口さんだが、今回のハッカソンではどのように戦ったのか。

―ハッカソンに参加してみていかがでしたか?

ハッカソンには、今回初めて参加しました。ニューラルネットワークを使う研究を行っているのでデータ分析の経験はあり、そのオンラインの大会などには参加していました。今回は、プログラミングの経験がまだ少ない自分でもできそうだと思ったことと、年齢の近い学生と交流できるということで参加を決めました。同世代の仲間と一緒に過ごした2日間は、とても楽しかったです。

Gunosyさんに対しては、データに対して真摯に取り組んでいるというイメージを受けました。自分も同じ姿勢で取り組んできたので、非常に共感を覚える会社です。メンターの方々のレベルも高く、とても勉強になりました。

―好成績を修めましたがどのような工夫をしましたか?

今回は記事のメディアIDを推定するというテーマに対して、古典的な手法を使いつつ、丁寧にデータを見るよう心がけました。最初は先入観があって、秒数(何時何分何秒に記事がリリースされたか)などは記事の推定には関係ないだろうと思ってました。しかし、データをしっかり見て、関係なさそうなデータも可視化することで、これとこれは差別化できるなというのをしっかり確認しながら進めました。時間の入れ方を言語データに落とし込んで高速で計算できるようにしたところ試行回数を増やすことができ、結果的にハイスコアにつながりました。

取り組み中に気をつけていたのは、隙間時間を作らないようにすること。限られた時間のなかで仮説を立てて、実行し、結果を確認し、次の手を考えていかなければならないので、時間との勝負です。1つの試行を行っている際に、一方では自分のパソコンもフル活用し、少しの時間も無駄にしないで有効活用できるよう努めました。

―ハッカソンを振り返ってみて、感想を教えてください

実は、プログラミングを始めたのは1年前からです。今回は、実力者が揃う中で緊張もしましたが、集中的に取り組んで良い結果を出せたことは、自分にとって大きな自信になりました。みなで同じ問題に取り組むので、自分では考えつかなかった手法を取る人などを見ることができて、とても面白かったです。

今後は、困っている人をテクノロジーで助けられるようになりたいです。いろいろな人が幸せになれるように、医療だけでなく広い分野でデータ分析などの技術を生かせるよう研究を続けるつもりです。

[contact-form-7 404 "Not Found"]