新たな竜騎士07プロジェクトを発表、ひと味違ったテイストの原典「雛見沢停留所」も収録

～昭和58年初夏。例年よりも暑さの訪れの早い今年の6月は、昼にはセミの、夕暮れにはひぐらしの合唱を楽しませてくれた。ここは都会から遠く離れた山奥にある寒村、雛見沢村。人口2千に満たないこの村で、それは毎年起こる。～

この有名なプロローグから始まる「ひぐらしのなく頃に」シリーズは、架空の村「雛見沢村」で起こる怪奇事件をメインにした物語。

同シリーズは家庭用ゲーム版では、ニンテンドーDSで4作品（2008年～10年）、プレイステーションフォーマットで4作品（2007年～15年）をリリース。ゲーム作品やアニメ、漫画のほかにも、小説、実写映画、テレビドラマ、ドラマCDなどのコンテンツを展開し、多くのファンの支持を集めている。

2002年に同人作品として10万枚の売上を記録した「ひぐらしのなく頃に」は今年で15周年を迎えた。同作品は同人サークル07th Expansionの代表で、シナリオライター／イラストレーターの竜騎士07（ゼロナナ）さんが、趣味で書いた舞台脚本『雛見沢停留所』が元ネタになっている。

「Nintendo Switch版ひぐらしのなく頃に奉」が7月発売予定

株式会社エンターグラムは3月22日、竜騎士07プロジェクト「ひぐらしのなく頃に」のシリーズ最新作となる「Nintendo Switch版ひぐらしのなく頃に奉」のリリースに向けたプレス発表会を行った。同作品は7月26日、完全生産限定版、通常版、ダウンロード版の3バージョンで発売される予定で、Nintendo Switchでの販売は今回が初。完全生産限定版には特典として、「圭一&沙都子の朗読劇ドラマCD」と「ビジュアルブック（フルカラー・64P予定）」が同封される。

プレス発表会には、作品原作者の竜騎士07さん、声優の春名風花さん、「進戯団夢命クラシックス」よりゲストコスプレイヤーとして、滑川恭子さんと舞原鈴さんらが登場した。

原作とは違ったテイストを持つ「雛見沢停留所」など、新たに３シナリオが追加

「ひぐらしのなく頃に奉」では、「ひぐらしのなく頃に粋」19本のシナリオに、スピンアウト小説を元にした「ひぐらしアウトブレイク」、その続編となる「ひぐらしアウトブレイク～神姦し編～（かみかしましへん）」、「ひぐらしのなく頃に」の原典となる「雛見沢停留所（ひなみざわていりゅうじょ）」の新たな３シナリオが追加される。

また、「雛見沢停留所」のキャラクターデザインに、コミカライズ版デザインを起用。コミカライズ版の「雛見沢停留所～ひぐらしのなく頃に原典～」の作画を担当した、ともぞさんが新たな「魅音」「梨花」達をデザインした。ともぞさんは「『雛見沢停留所』は、原作とはまた違う独特のテイストを持たせた作品なので、ぜひ楽しんでもらえれば」とのコメントを届けた。

コンシューマー版「ひぐらしのなく頃に」のオープニング曲を多数手掛ける、志倉千代丸さんが作詞・作曲し、ボーカルに松澤由美さんを迎えた新規オープニング曲「僕達はもう知ってる」を制作。同曲に合わせた新規ムービーも制作する。このオープニング曲は、5月30日発売予定の松澤由美さんの活動20周年記念アルバム「永遠のSEED」に収録される。

「ひぐらしのなく頃に奉」のプロモーションムービー

完全新作「惨劇サンドボックス」の制作決定

同日、企画／シナリオ「竜騎士07」、キャラクターデザイン「樋上いたる」がタッグを組んだ完全新作「惨劇サンドボックス」の制作決定や、PlayStation3で発売済みの「うみねこのなく頃に～魔女と推理の輪舞曲」、「うみねこのなく頃に散真実と幻想の夜想曲」のオールインワンパッケージ化の企画も発表された。

竜騎士07さんは、「惨劇サンドボックス」について、まだ詳細は語れないとしながら「樋上先生のヒロインにこんなシナリオでやらせてみたいという思いで書いた作品。はかない空気を持ったキャラクターたちに、この『惨劇サンドボックス』を合わせたらどういう化学反応が見れるのか、私も楽しみにしている」と述べた。サンドボックスとは「お試しの」という意味合いがあり、それがひとつキーワードになっているという。「スピード感があり、ちゃんとメッセージ性のある作品に仕上げているので、ご期待を」とまとめた。

またコラボ企画として、株式会社stamps（よだかのレコード）主催、「ドラマチック謎解きゲーム×ひぐらしのなく頃に雛見沢脱出計画（ヒナミザワ・エスケープスキーム）」を4月22日から西新宿ドラマチックルームにて開催する。参加者が物語の主人公となり、リアル（現実世界）に散りばめられた謎やパズルを解いていく体験型ゲームとなっている。