キャッシュレスデータの分析を体感できる「金融+AI」オンラインハッカソン2Days-2020秋- 最優秀賞 松本亮介さん 大阪大学 法学部 国際公共政策学科

※本記事は、2020年11月開催の内容となっており、本年度計画している
 インターンシップの内容は変更になる可能性がございます。
 詳細は下記URLをご参照ください。 
 https://jinji.smbc-card.com/intern/academy/analysis/

2020年11月25日〜26日、三井住友カード主催の学生向けオンラインイベントが開催された。キャッシュレス決済の普及によって、金融業界におけるビッグデータの活用は大きな注目を浴びている。本イベントは、クレジットカードをはじめとしたキャッシュレス事業のパイオニア・三井住友カードによる、「金融とデータ活用」の未来を探る2日間のプログラムだ。

テーマは「ECサイトのみで運営していたアパレルショップが実店舗出店することになった際の、データを活用した売り上げ向上支援施策提案」である。参加者には架空のECサイトの売上データとユーザーデータ、三井住友カードの加盟店で収集できるデータの項目リスト(一部)が提供された。このデータを分析した上で、指定のフレームワークに基づいてビジネスプランを提案・プレゼンテーションするという課題内容だった。

また、当日は同社のデータ戦略部を中心にデータ・ビジネスに携わる現場社員がメンターとして参加。多様なスキルが求められる高難度の課題に取り組む参加者を、データ分析・ビジネスの両面からサポートした。

今回見事最優秀賞に輝いたのは、大阪大学法学部国際公共政策学科の松本亮介さんだ。松本さんは法学・政治学・経済学という幅広い分野を取り扱う学科に所属。特に計量経済学に興味を持って研究を進めており「ゼミでの思考のプロセスが今回の課題にも役立った」と語る。特にビジネス面で審査員から絶賛された提案を、どのようにして作っていったのか、お話を伺った。

今回プレゼンされた内容を簡単にお聞かせください。

与えられたデータを分析したところ、若い女性の顧客が多く、比較的少額の商品がよく売れているという結果が出ました。また、詳細は省略しますが、どちらかというと商品を慎重に検討して決める方が多いのではないかと仮定しました。

得られた示唆をもとにビジネス的な検討を行い、主なターゲットとして、比較的高額な商品を購入検討している女性ユーザーを設定しました。具体的な施策は、店舗の商品のバーコードやアプリを通じて、実店舗からECサイト、ECサイトから実店舗への双方向の送客を可能にするというものです。独自のアプリを持っている・既にECサイトを運営しているという(架空の)クライアントの強みと、実際に商品を手に取れる実店舗の利点を両方活かせることを重視して考案しました。

最優秀賞に選ばれたポイントはどこだったと思われますか?

データの分析結果の解釈の仕方と、ビジネス施策への繋げ方を評価していただけたと思っています。

分析には重回帰分析を用いています。出た結果が他の方とは少し異なるものだったため、それをどう解釈するのか考えるところにかなり力を注ぎました。社員の方からも「結果に対して独自のストーリーや解釈を加え、うまく施策まで繋げていたのが良かった」と褒めていただけた部分です。

例えば、サイト上で「いいね!」をたくさんしている人ほど購入数が少ないという結果が出ていました。一方ウィッシュリストに登録した商品が多いと、購入数が多くなるという結果もありました。そこで「いいね!」機能とウィッシュリスト機能の違いを考えてみて、それぞれのユーザーに(仮説ではあるものの)論理的な説明をつけた上でビジネスプランに繋げていきました。

説得力のあるストーリーを考えるのはとても大変でしたが、大学のゼミで政策提案をする際の考え方や視点を活かし、自分でも納得のいくものを作ることができたと思います。

逆に、反省点やもっとこうすべきだったと思うところはありますか?

施策の効果測定方法や予想される効果について考慮できていなかったことです。メンターさんが他の方への講評で指摘されていて、私もそこまで思い至っていなかったなと気づきました。

他の方のプレゼンの中には、効果測定までしっかり考えられているものもありました。現実的なビジネス視点をもっているからこそできることだと思うので、皆さんすごいなと感じています。

それから、少しデータ分析に偏りすぎてしまったかなと思っています。データからの定量的な情報に集中してしまい、定性的な情報まで拾えませんでした。例えば近年の同業他社の動きやメジャーな経営手法などを踏まえられていればもっと良いプレゼンになったのではないかと反省しています。短期間のイベントなので仕方ないと思う反面、悔しいなと思ったところですね。

主催の三井住友カードや、メンターさんにはどんな印象を持たれましたか?

メンターさんに対しては、ワークが始まるまでは「データ戦略部」という部署名の印象から、データ分析だけを専門とした方々なのかなと思っていました。ですが、実際にお話ししてみると「データからどうやって価値を生み出すか」ということにかなり重点を置かれている方々だとわかり、イメージとギャップがあって驚いています。

イベント中はたくさん質問をさせていただいたのですが、どんな内容でもすぐに回答してくださり、とても質問しやすい雰囲気でした。また、中間での1on1フィードバックでは私の説明に対して「いい内容だと思うよ!」とたくさん褒めていただけたことが印象に残っています。

三井住友カードに対しては、データ活用に対して真摯に向き合っている企業だと感じました。データ戦略部の方々を中心に、データを用いた新たなビジネス提案に非常に積極的な企業であることがわかり、とても好印象でした。

将来はどんなチャレンジがしたいと考えていらっしゃいますか?

法人営業に興味があり、特に金融業界を中心に就職活動しています。

自分の強みは、どんなときも目的意識を持って、目的の核となる部分を見失わないことです。一つの物事を達成するためには様々なプロセスを踏んでいきますが、その中でも大局観をもって「この目的があるから、今はこういうことをしなければならないよね」と考えるようにしています。法人営業を目指しているのは、大規模のビジネスプランを経験豊富な経営者の方々にプレゼンする必要がある仕事で、この強みを活かせると思ったからです。

大学のゼミでは、データ分析をしてその結果をもとに政策提言するという、法学・経済学・政治学の3つの要素が交わる研究をしています。研究の時の思考プロセスはビジネスを考える時の枠組みと近いものがあると感じていて、今回のイベントでもゼミでの経験が役に立ちました。ゼミを通して磨いたゼネラリスト的な考え方を発揮して、これからも難しい課題にチャレンジしていきたいです。

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